【スーツや礼服にカビが！】カビは自分で落とせる？ファブリーズはカビの原因？安心して任せられる宅配クリーニングはどこ？

お気に入りのスーツを半年ぶりにおろしたら、カビがびっしり・・

こんなショックは、例えようもありませんよね。

愛服を失うショックと、服を着て出かける予定だったイベントに間に合うのか？！という不安。

そんなあなたに、元アパレル店店長でジュニア洗濯ソムリエの「ドラクリオーナー」が応急的な対処方法、お薦めの宅配クリーニング店、カビの原因についてお話していきます。

自分でできるスーツ・礼服のカビの落としかた

ここでは、自分でできるスーツのカビの落とし方を紹介しますが、あくまでも応急的な方法になります。

本当は何もいじらず、クリーニング屋さんに預けるのが一番です。

なので”自分でできるスーツのカビ落とし”は、「どうしてもクリーニングに預ける時間がない」ときにだけ、行うようにしてください。

また、長く時間が経ったカビは、繊維に奥深く根をはって落ちない場合もありますので、その点も留意して読み進めてくださいね。

衣類に生えるカビは「白カビ」と、「黒カビ」の2種類になります。

見た目が白いカビなら自分でもなんとか落とせるかもしれませんが、見た目が黒い斑点のようなカビだと、ちょっと自分では落とすのが難しいです。

白カビと黒カビの特徴から書いていきます。

比較的落としやすい白カビですが、表面のカビをとってもそれは見た目に「落ちたように見える」だけなんです。

表面的にはきれいに見えても、繊維には胞子の根が残っています。

アルコールを吹き付けて胞子を少しでも死滅させましょう。

「天日干しにする」という方法も見聞きします。

しかし、実際にカビが死滅するには、50℃以上の熱が必要です。

天日干しは、50℃に達しないどころか、日焼けによる生地の変色のリスクもあります。

「塩素系漂白剤を入れて、洗濯機で洗う」という話も見聞きしたかもしれません。

この方法が有効なのは、白い色で、洗える繊維の衣服のみです。

最近ではポリエステル製のスーツも多く出回っていますから、洗濯機で洗える場合もあるにはあります。

しかし白以外の色であれば、塩素系漂白剤はスーツの色を落としてしまいます。

まして、ほとんどのスーツはウール繊維で出来てます。

ウールのスーツを洗濯機で洗ってしまっては、フェルト化といって固くゴワゴワした表面感に変わり果て、各ディテール、肩パットや芯地も流水にやられてしまう可能性があります。

まして、洗濯後のアイロン掛けは至難の極みです。

ズボンはともかく、ジャケットのアイロン掛けは、ライナーやポケットの袋地、芯地の当たりが出ないよう、かつ小じわまで伸ばすのは大変です。

ひとまず応急処置で表面のカビを落としたあと、着用イベントが終わったらクリーニング屋さんに出しましょう。

スーツや礼服についた黒カビは、残念ながら自分で落とすことは難しいです。

ましてクリーニング屋さんでも、お断りされることが普通にあります。

クリーニングに預けても、「落ちたらラッキー」「落ちなくてもともと」と、あまり期待しないで出すといいかもしれません。

黒カビが繊維の深い部分まで根をはり、生地を変色させても、シミ抜きで落ちることは多いです。しかし、繊維組織を壊すまでになってしまうと、もうクリーニング屋さんでも手を施すことはできません。

ファブリーズでカビの撃退はできる？

カビが生えてしまったスーツに、ファブリーズやリセッシュでカビを撃退できるでしょうか。

結論から言って、これら消臭スプレーは「除菌効果」があるとはいえ、カビ予防に使えても、すでに繁殖してしまったカビには不十分でしょう。

カビが付着してどのくらいの時間が経っているのかにもよりますが、しっかり繊維に根を張っているのであれば、応急的にはアルコールの方が除菌効果も高いです。

そして時間が許すのであれば、クリーニング屋さんに任せた方が確実です。

ただ除菌効果のある消臭スプレーであれば、ある程度はカビの予防効果はあるようです。

カビが生えた時、頼りになる『宅配クリーニング』はこの3つ

「他店で断られたシミも、当店にお任せください！」と、高いしみ抜き技術をアピールするクリーニング屋さんは数多くあります。

それに比べ、積極的に「カビを落とします！」と、アピールしているクリーニング屋さんは多くありません。

それくらい、カビは落とすのが難しく、落ちないケースが多々あります。

今回ドラクリがお薦めするクリーニング店３社は、ホームページにしっかり「カビについてお任せください」と、うたっているクリーニング屋さんです。

ドラクリでは日頃から３０社以上の宅配クリーニング会社のリサーチしていますが、堂々とホームページに「カビ」について、受け入れをうたっているのはこの３社だけでした。

リナビス

KILAINA

クリーニングパンダ

とは言え

では３社の価格から比較してみます。

宅配クリーニングの料金形態には、大まかに２種類あります。

パック料金と個別アイテムごと料金です。

パック料金は「なんでも詰め込んで5点で、6,000円」のように、詰め込み品はコートでもダウンでも、ワイシャツでも取り扱い品なら好きなアイテム詰め放題の固定料金です。

例１）安めのアイテムを詰め込んでも6,000円

例２）高めのアイテムを詰め込んでも6,000円

沢山出したいなら、パック料金がお得になります。

対して、個別アイテムごとの料金とは、街のクリーニング屋さんと同じで

「ジャケットは700円」

「パンツは500円」

という具合に、アイテムごとにはっきり料金が決まっています。

少ない量ならこちらが良いかもしれませんが、一般的に送料はパック料金の方がお得なるケースが多いです。

	最小パック 料金	10点前後 のパック	15点前後 のパック	20点前後 のパック	しみ抜き 料金
リナビス （パック料金）	5点 9,045円	10点 11,700円	15点 17,820円	20点 21,780円	キャンペーン 1/30まで0円
クリーニングパンダ （パック料金と個別アイテム料金あり）	3点 6,600円	10点 9,845円	15点 14,300円	20点 17,600円	+2,200円
	クリーニングパンダ　個別料金制の価格
	ジャケット 1,034円	パンツ 715円	ベスト 726円	スカート 715円	+2,200円
キレイナ （個別アイテム料金）	KILEINA　個別料金制の価格
	ジャケット 4,400円	パンツ 2,750円	ベスト 2,750円	スカート 2,750円	+2,200円 ～ +9,900円

クリーニング価格では「クリーニングパンダ」が優勢ですが、次は各社の送料と特徴を見ていきます。

宅配クリーング会社	送料
リナビス （パック料金制）	北海道 沖縄 離島 その他 2,090円 6,050円 2,090円 無料
クリーニングパンダ （パック料金制）	北海道 沖縄 離島 その他 2,200円 4,400円 無料 無料
クリーニングパンダ （個別アイテム料金制）	クリーニング料金 北海道 沖縄 離島 その他 5,000円 以上なら 2,200円 4,400円 無料 無料 5,000円 未満なら 2,500円 2,500円 2,500円 2,500円
キレイナ （個別アイテム料金制）	クリーニング料金 北海道 沖縄 離島 その他 12,000円 以上なら 2,200円 2,200円 2,200円 無料 8,000円 以上なら 3,300円 3,300円 3,300円 1,100円 8,000円 未満なら 4,400円 4,400円 4,400円 2,200円

カビ取りお薦めクリーニング3社の料金と、送料がわかったところで各社の特徴を見ていきましょう。

【カビ取りにお薦めクリーニング業者】リナビス

【カビ取りにお薦めクリーニング業者】クリーニングパンダ

【カビ取りにお薦めクリーニング業者】KILEINA

スーツのカビはなぜ生えるの？カビを生やさない収納術！～注意点も解説～

そもそもスーツや礼服に付いてしまったカビは、どうして付いてしまったのでしょうか。

カビは次の３つの条件が重なると、生地の上で繁殖してしまいます。

カビの栄養分とは、ホコリもそうだし動物性タンパク質はとくに大好物です。

これらは目に見えなくても、生地の表面や奥に付着している場合があります。

この状態で「湿度70％」「温度15℃」の条件が重なると、カビが生える危険がいっきに高まります。

スーツの保管は、次のことに気を付けて保管しましょう。
（カビだけに特化せず、スーツをより長持ちさせるための保管方法です）

そうです。「カビの栄養源」とは、ホコリ、皮脂、汗、食べこぼし、飲みこぼし、などです。

【注意点】クリーニング頻度と着用方法

注意点としては、２つあります。

「クリーニングの頻度」と「着用方法」です。

まず「クリーニング頻度」ですが・・

スーツのクリーニングは１シーズンに１回程度で十分です。

クリーニングの頻度が高いと、生地がヘタレてきます。

もちろんイレギュラーなケースで、シミなどができたときはなるべく早くクリーニングにだしましょう。

そして食べこぼし、飲みこぼしをしてしまった時は、ふき取っただけでは見た目は落ちたようでも、カビのエサが残ってしまいます。

そのような時も、クリーニングに出すことでカビの原因を消毒することができます。

次に「着用方法」です。

スーツを毎日着る人も多いかと思いますが、スーツは一日着ると汗を吸収します。

ウール繊維の特徴として、一日着用して吸収した汗は外にゆっくり放出されます。

それがウールの湿度調整機能なんですが、吸収した汗を放出するのに約３日間かかると言います。

ですので一回着用したスーツは、最低でも3日休ませるペースでローテーションすることが大切です。

大事な服を【カビ・虫食い・日焼け・型崩れ】から守ってくれて、クローゼットもスッキリ♪『保管サービス』が便利

スーツのアクシデントはシミでも引っ掛け破れでも、着ているときにおこりますね。

でもカビだけは、クローゼットの中で起きてしまいます。

スーツの保管方法については、前述しましたが「湿度」「温度」「カビの栄養源」を絶つことが大事です。

ただクローゼットの中でおこるアクシデントは、カビだけではありません。

にも注意しなければなりません。

防虫剤には使用期限があり、うっかり交換を忘れてしまったり・・

意外と保管やお手入れは手間がかかるものです。

そんな悩みに応えるのが、宅配クリーニングでクリーニングをしたついでに、長期間預かってもらう「長期保管サービス」です。

プロが最適な温度、湿度の中で大事なスーツやコートを預かってくれます。

これで次のシーズンまでお手入れいらず、さらにクローゼットもスッキリしますし。

この記事で紹介した「宅配クリーニング業者」では、長期保管サービスを行っているのは

の２社です。

クリーニングパンダはホームページの「お問い合わせフォーム」から、返却期日の変更で急遽の返却にも応じてくれますが、さすがに「明日、明後日」となると、運搬日数を考えても間に合わないことが考えられますので

＼＼最長１２ヵ月の無料長期保管／／ クリーニングパンダ

＼＼最長１２ヵ月の無料長期保管／／ リナビス

宅配クリーニング「利用の流れ」案内

宅配クリーニングを利用した場合、どのような手順と流れですすむのか見ていきましょう。

公式ページから注文をする

各社の公式ページから、インターネット注文をします。

集荷キッドが届く

ネットで注文後、2～３以内に着物を入れるバッグをはじめとする「集荷キッド」が届きます。

中身はだいたい以下の物が同梱されています。
（業者によって中身は異なります）

なかには集荷キッドがない業者もあります。

その場合、丈夫な袋か段ボールを用意して送ります。

洗濯ものを集荷バッグに入れて発送する

集荷バッグに、洗いたいものをたたんで詰めます。

各社、微妙にルールや注意事項がちがいますので、同梱の説明書はしっかり目を通しましょう。

詰め終わったら、運送便を手配します。

洗濯ものが工場に届いて検品後、シミなどの見積もりの連絡

商品が届くと、業者がまず行うのは品物の状態を検品します。

検品して新たなシミやほつれ、カビや色落ちなどがあると、それの処置を行うか否か、またその処置の見積もり金額を伝えてくれます。

そして金額が見合えば、「正式に注文する」というかたちです。

しみ抜きなどの代金は、約1週間前後の期間をかけて見積もり連絡があります。

クリーニング完成後・納品

おおくの業者は、注文時に指定した日に納品されます。

完成品が届いたら、状態のチェックをしましょう。

もし万が一、クリーニングに不備などがあれば連絡します。

大抵は、再仕上などの措置をとってもらえるはずです。

再仕上を依頼するのは、通常は完成品到着から１週間以内が常識範囲です。

再仕上を行う場合、次の条件が満たされてないと不可になることがあります。

まとめ

30社以上の宅配クリーニング会社を調査して、「カビを落とします！」というオプションを扱っているのは、たったの３社だけでした。

それだけ「カビたスーツをクリーニングする」というのはリスキーなことなんです。

カビ胞子の根の深さによって、変色させていたり繊維を傷めていたり、手に負えないことがあるからです。

またドライクリーニングだけでは完全に落とすことができず、ウェット洗いも必要になります。

リスキーで手間がかかるだけ、クリーニング屋さんとしてもあまり歓迎しない依頼なのかもしれません。

近所のクリーニング屋さんで、自信をもってカビを取り扱えるお店があれば、そこに任せれば良いと思います。

もしないようなら、カビ抜きの経験豊富な上記３社の中から、あなたのニーズにあった宅配クリーニングに預けてみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。